Ducktones / Donald Edwards Quintet
|
Ducktones Donald Edwards Quintet ZT-2004 2002年10月20日発売 \2800(税込) |
ジャズを進化させるのは、この連中だ。21世紀のジャズというより、音楽のあるべき姿を暗示するジャズがここにある。 Zoo'Tレコード第4弾! “モンスター”と呼ばれる超弩級ドラマー、ドナルド・エドワーズのレコーディングが、ついにその全貌を現す。ドナルド自身によるオリジナル曲を中心に、ジョー・ヘンダーソンの美作〈Black Narcissus〉、そしてマイルスとエバンスによる名曲〈Blue In Green〉も収録。ライブと同様、サウンド全体がグルーブして波のように打ち寄せる、とにかくもの凄い出来映え。次世代のジャズ界を予言する傑作がここに誕生。 [メンバー] Donald Edwards (drums) Brice Winston (tenor sax) Jonathan Kreisburg (guitar) Robert Glasper (piano) John Sullivan (bass) |
ライナノートより
|
【Donald Edwards】 ドナルド・エドワーズ・クインテットの演奏は、疾風怒濤という形容が一番似つかわしい。彼自身の作曲能力の高さに負うところが多いが、ユニットとしての完成度は極めて高く、それぞれの力量が均衡していて統合された美しさを持ち合わせている。 …ストイックなまでに冗長さを取り除いた演奏は、何度聴いても飽きさせないし、聴くたびにあらたな発見がある。 …彼の実力からすれば、これまでにもっと注目されてしかるべきなのに、日本でもアメリカでもさほどの知名度がなかったのは、ひとえに彼が、ひたすら自分の音楽を追究し、妥協を許さない性格によるところが大きいと思われる。サイドメンとしてのドナルドの力量を評価した最初のミュージシャンは、誰あろうエリス・マルサリスである。 …NYへの進出後は同じニューオリンズ出身のギター、マーク・ホイットフィールドなどと活動するが、あくまで自分の曲を中心にしたライブにこだわり続けてきた。自分の音楽にしか興味が無いという姿勢を貫き通してきたところが、ドナルドがこれまで知られていなかった理由の大部分を占めている。 【Tunes】 ジョー・ヘンダーソンの名曲 Black Narcissus は、スローな中にも凄みのある美しさを秘めた演奏で、「Power To The People」に収録されている原曲を凌ぐほどの出来映え…。 |
|
::::: Personnel ::::: | |
テナーのブライス・ウインストンは、ロシア系ユダヤ人でアリゾナ州ツーソンの出身、現在はテレンス・ブランチャードと共演している。ストロングでシャープなサウンドを持ちながら、暖かみのあるトーンは、往年のジョー・ヘンダーソンを彷彿させる。…ドナルドとの共演歴が長いこともあるが、ブライスのソロにぴったり張り付くようなドナルドのドラミングがお互いの能力を最大限に引き出し、限界ギリギリまでチャレンジするブローを可能にしている。白人テナーの中でも、もっとも注目される存在である。 | |
ジョナサン・クライスバーグはメイフラワー号でアメリカへ来たイギリス人の末裔で、ドイツ、ポーランド、アイルランド、スウェーデン、など7カ国の混血だそうだ。フルアコースティックのサウンドは、柔らかくて豊かで、細かい音符も粒立ちの揃った確かな技術も備えている。…本作では終始スピード感のある演奏を繰り広げているが、あくまでアコースティックな音色を活かした、非常にジェントリーで滑らかな演奏は彼独自のものである。 |
|
ピアノのロバート・グラスパーは、昨年マンハッタンにあるニュースクールのジャズコースを卒業したばかりだが、在学中から幅広く音楽活動をしている注目株の新鋭である。本作での唯一のバラード
Blue In Green では、透明感のあるソロを展開しており、ドナルドのドラミングと調和してスケールの大きな空間を描き出している…。 |
|
同じく23歳のジョン・サリバンは、ボストンのニューイングランドコンセルヴァトアールでクラシックの研鑽を積むとともにジャズの大御所、ジョアン・ブラッキーンやロイ・ヘインズのカルテットでツアーに参加する実力派のベーシストである。…弓で引くベースのソロは、特に素晴らしく、ジャズ界では屈指の実力を示しており、今後の活動が注目される新人である。 |
::::::: Zoo'T レーベルCD 販売について :::::::: |
|